第59回気象予報士試験が終了しました。私は早かったように感じました。
第59回気象予報士試験の難易度解釈をしていこうと思います
気象予報士試験の難易度解釈は私が見た感じ、解いた感じをもとに書いています
第59回気象予報士試験の総括
全体的に、少し新しい問題が出題されたように思います。学科試験では基礎的な問題と応用的な問題が占めていたように思います。実技試験では計算問題や記述が少し多かったように思えます。
下記からは各試験科目ごとに書いてあります。
一般
全体的にみると、基礎的な問題が多かったように思います。また、応用的な問題もあったように思えます
問2より
湿球温度の問題が出題されました。その中には仮温度や混合比などがありました。いろいろな知識を集めて解くことが必要になってくるのかなと感じました。
問6より
コリオリ力の基礎的な問題でした。また、地上付近の空気塊に働くコリオリ力の適切な向きを選ぶ問題でした。いくつかの基礎的な問題が出題されるのだろうと感じました。
専門
全体的にみると、新しい知識を問う問題がいくつか出題されました。
気象庁のHPや新しい制度になるときには特に敏感にならないといけなくなってきているなと感じました。
問2より
第49回(平成29年第2回)を彷彿させるような問題が出題されました。第59回の試験では低気圧性のドップラー速度分布を表した模式図を選ぶ問題でした。
因みに、第49回では降水を伴った低気圧性の循環で、風の動径方向の成分を表したものを選ぶ問題でした。
過去問を改めて復習することが大事だと感じました
問7より
解析積雪深・解析降雪量の問題が出題されました。1月に四国や九州などに雪が降ったときを思わせるような問題でした。出題のタイミングは時事的だなと感じました。このような時事的な問題はこの先、気象予報士試験に出題される可能性が出てくるのかな
問10より
表を使って地点の台風の進路を考察する問題が出題されました。地点や地域性などを考察したり表などを見たりする問題が今後も増える可能性があるのかな
問11より
熱的低気圧(ヒートロウ)の問題が出題されました。実技試験でポーラーロウ(寒気団内低気圧)の内容があります。また、「ロウ」の意味を分かっていれば、「これは低気圧だな」ということが分かります
問15より
毎回、問15にお馴染みの長期予報の問題が出題されました。月平均海面気圧と平年偏差と今回はさらにいつもと違って、外向き長波放射量(OLR)の変動が図として出題されました。次回以降の試験でもこのような問題が出題されることを示唆しているのかな
実技1
シアーラインの問題や転移層の厚さなどの問題が出題されました。今回の資料はほぼいつも通りの資料が多かったように思います。
問1の問題では転移層の厚さや前線帯の水平幅などの問題が出題されました。少し難易度の高い問題でした。今後の試験でもこのような問題が出題される可能性は高いと予想します
問3の問題ではシアーラインの問題が主でした。また、等温線の描画問題もありました。大問の中に一つの現象を深く考える問題が出題される可能性があります
資料を見ると、メソモデルによる相当温位・風の鉛直断面解析図が資料として上がっていました。初めての資料が出ても、落ち着いて資料を読み解くことが必要だといえます
実技2
今回は大問3まででした。大問3までは珍しいと思います
問1の問題では地上天気図の問題や暗域の問題が出題されました。
特に(2)①の問題に驚きました。この問題は地上天気図を見て、海上警報を漢字で書く問題が出題されました。
これは気象予報士試験で初めてのタイプの出題方式です。
問3の問題では静的安定性、状態曲線や気象警報・注意報などの問題が出題されました。
資料を見ると、図11の「南北鉛直断面図の湿数・鉛直流・風36時間予想図」や鉛直断面図の相当温位・風36時間予想図が資料として上がっていました。これはこれからの気象予報士試験でも出題されることを示唆しているのかな
また、今までで出題されたことのない資料が出題されています。これは気象予報士試験での実技試験における問題が新革しているようなことを彷彿させるような問題が出題されるのだと思います。
第60回の気象予報士試験の予想は思考力を問う問題や新しい知識を取り入れた問題が多くなると予想します